未来を担う中学生・高校生に、「働く」ことを理解して「将来」について視野を広げてもらう場を提供したい。そうした想いから、GMOインターネットグループ株式会社では、日本全国の中学・高校からの職場体験・企業訪問の受け入れを行っています。
2022年10月13日、福岡県北九州市のGMOインターネットグループ開発拠点「GMO kitaQ」で“初”となる職場体験を実施いたしました。
当日は、北九州市立黒崎中学校3年生66名を迎え、「サーバー体験」「プログラミング体験」「職場見学ツアー」の3つのプログラムで、IT企業の仕事を体験して頂きました。
「GMO kitaQ」は、GMOインターネットグループ全体の“システムの守りの拠点”として、地域と一体となりインターネットの文化産業の発展に貢献しています。そんな「GMO kitaQ」ならではの職場体験の取り組みをお伝えします。
目次
北九州の学生にIT企業を知ってもらう
福岡県北九州市のGMOインターネットグループ 北九州オフィス「GMO kitaQ」では、現在およそ150名のパートナー(社員)が働いており、グループが提供している各種サービスの監視・運用保守・開発業務を担っています。
ものづくりとして近代工業が発展を遂げた北九州市ですが近年は、IT企業の誘致に力を入れています。
今回、GMO kitaQで“初”となる職場体験は「学生にIT企業について知ってほしい」といった北九州市立黒崎中学校からの要望に応えるかたちで実現しました。
午前・午後の2回に別れて黒崎中学校3年生66名が「GMO kitaQ」オフィスに集合。それぞれ3つのチームになり、以下のプログラムを順番に体験して頂きました。
- サーバー体験
インターネットの「向こう側」には何があるのか。身近なソフトやゲームが稼働している仕組みをサーバーの実機を交えて説明した後、生徒の皆様には実際のサーバーを触っていただきました。 - プログラミング体験
生徒の皆さんは4名1チームとなり、Webアプリケーションエンジニアのサポートを受けながら、バグ改修などを含めたプログラミング体験で、業務に必要なスキルや現場の雰囲気等を体感いただきました。 - 職場見学ツアー
監視・運用保守・開発業務が、それぞれ各エリアでどのような仕事をしているのか、働くエンジニアや社員に近い距離で「GMO kitaQ」オフィス内の職場を見学いただきました。
それでは、職場体験の様子を覗いてみたいと思います。
実物にも触れる“サーバー体験”
ゲームをプレイする人数を増やしたり、重い処理を実行することでサーバーにどのような変化が起こるのか?
サーバー体験では人気ゲーム『Minecraft(マインクラフト)』を題材に、サーバーに負荷がかかり処理が円滑に行われなくなる様子をサーバーエンジニアと把握して、メモリ・CPU・サーバーとはなにかを学んでいきます。
“インターネット”の裏側には必ず”サーバー”がある。誰もが知っている有名なゲームの裏側もサーバーが支えています。そのサーバーが落ちたらどうなるか?そうした解説がエンジニアたちから行われました。
普段、親しまれているゲームだからこそ、より身近にサーバーの存在を知り、サーバーの運用・保守といった業務を、明確にイメージしてもらえたようです。
とくに生徒の皆さんが驚いていたのが、サーバーの実物でした。
中身を解体しながら解説を行う場面では「実際に見ると大きくて驚いた」といった声がいくつも寄せられました。
“プログラミング体験”では、生徒の皆さんにエンジニアが驚く
いまでは普段の生活に欠かせないものになったインターネット。「GMO kitaQ」のWebアプリケーションエンジニアは、そんなインターネット上のWebサイトを正しく動かすために様々なプログラミングや検証を行っています。
プログラミング体験では生徒の皆さんは4名1チームとなり、ビジュアル言語の「Scratch(スクラッチ)」を使い、動かないゲームのバグを修正してゲームを完成させる「バグ改修」を実施しました。
すると、あっという間のスピードでバグを改修して、次へ進めていく生徒さんが多くみられます。バグ改修後は、スクラッチのゲームを皆さんプレイしましたが、エンジニアでもクリアが難しいミッションを達成する生徒さんが続出しました。
プログラミング体験を担当したWebアプリケーションエンジニアの小田(アプリケーション開発本部)は、「スクラッチを学校で習っていたこともあってか、みんな操作に慣れていて理解も早い印象でした。自らスクラッチのブロックを操作してゲームに機能を追加したりと、プログラミングの基礎を理解している子も何人かいたので驚きました」と、その様子を話します。
プログラミングが必修化されたこともあり、プログラミングが得意な子どもたちが増えている。エンジニアの皆さんがそんなことを実感する場面が何度もあったようです。
多様な職種が集う“GMO kitaQ職場見学ツアー”
こうした体験に加えてインターネットを支える仕事をより深く知ってもらうため、GMO kitaQ内のオフィスを見学してもらう職場見学ツアーを実施しました。
それぞれの部署で働くパートナー(社員)の皆さんが、自分たちの業務について解説した後、生徒の皆さんから寄せられた質問に応えていきます。
多様な職種の社員が一同に集まる開発拠点、それが「GMO kitaQ」です。約30分間という短い時間でしたが、以下6つの部署を訪問して、働くオフィスを感じていただくことができました。
- サービス監視
24時間365日、有人でシステムの異常を確認してすぐにアクションして・サービスを守っています。攻撃やシステムの物理故障を検知して対処しています。
- CS(カスタマーサービス部)
弊社、グループ会社が提供しているサービスをご利用いただいているお客様の、問い合わせ対応を行い、お客様のお困り事と向き合い、解決、満足いただく事に取り組んでいます。
- オペレーションエンジニアリングチーム
CSからいただいたお客様のお困りごと(メールが届かない/Webサイトが映らなくなったetc.)や、他のお問い合わせに対してシステム側から解決を行います。いかに短い時間で正確な対応ができるかが求められています。
- お名前.com開発チーム
「ドメイン」と「サーバー」を提供しているWEBサービス「お名前.com」を開発しています。プログラミング言語やツールで開発をしている様子を実際の画面で解説しました。
- 情報システム部
同じ会社で働いているパートナー(社員)への対応を行っている部署。新規入社の方のパソコンやアカウント準備、修理や交換と、快適に働く環境を裏でサポートする仕事です。
- SOCチーム
セキュリティエンジニアが、世界中のハッカーからの攻撃を検知したり、ハッカーが入ってこないよう、プログラムに「穴」がないかをチェックしています。大切なお客様の情報などが盗まれてしまうといったことが起こらぬように、常にハッカーと戦っています。
職場見学ツアーを担当したインフラ・運用本部の桑原は、みんな素直で純粋だと感じたといいます。
「トイレやオブジェ、オフィスのレイアウトに驚き、素直に表現してくれました。オフィスの中に入ると緊張していましたが、見学が終わった後に先生には『キレイだった』、『働きたい』と、たくさん感想を伝えてくれていたみたいです」
「GMO kitaQ」のオフィスでは「地産地消」をコンセプトに小倉織をふんだんに取り入れた内装が施されています。またキッチンスペースやDJブース、執務室には東京本社と常時接続された大型モニターも設置されています。
そうした働く設備・環境、さらに「服装も自由で楽しく働けそう」と、オフィスでの働き方にも皆さん興味を持っていただけたようです。
GMO kitaQ 職場体験で伝えたかったこと
私たちの生活に無くてはならないインターネットインフラが、どのように作られ、守られているのか。またGMOインターネットグループでの働き方や、仕事のやりがいについても感じてもらうことができた「GMO kitaQ」での職場体験。
生まれたときからインターネットが“当たり前”にある中学生の皆さん。アプリケーション開発本部の松村は「そんな“当たり前”について思いを巡らせて欲しい」と、職場体験の最後に伝えました。
「電気があって“当たり前”。だからコンピューターもインターネットも誕生しました。いまではコンピューターやインターネットが“当たり前”にあるから様々なWebサービスは創られています。“当たり前”の積み重ねで産業は発展してきました」
「本日、会っていただいたパートナー(社員)の皆さんはインターネットの“当たり前”を支えています。GMOインターネットグループが目指すのは、いまの“当たり前”を支え『50年後・100年後の“当たり前”』をつくること。そんな会社が北九州にあることを知っていただきたいです」
さらに北九州が大切にする「ものづくり」についても次のように伝えました。
「北九州は近代製鉄発祥の地で、『ものづくり』を非常に大切にする文化があります。サーバーはハードウェア、プログラミングはソフトウェアと例えられるよう、『ものづくり』にはハードウェアとソフトウェアの両面があることを、是非、覚えておいていただきたいです」
「『ものづくり』といえば工業製品というイメージが強いかもしれません。しかしGMOインターネットグループのような情報サービス産業も、『ものづくり』のひとつであることを意識して、今後の進路選択に役立てていただけたら嬉しいです」
新たな世界を知ってもらうきっかけに
こうしたメッセージは、生徒の皆さんにもしっかりと届いたようです。
後日いただいたアンケートでは、「今まで気づかなかったけれど、私たちの暮らしの当たり前を支えてくれている人の存在を知ることができました」「自分が住んでいる北九州に、こんな会社があるのだと分かった」というお声をとてもたくさん頂きました。
なかには「あんなところで働いている人がいるなんて想像もつかなかった」という方や、「入るためにはどうしたら良いか?」と先生に熱心に聞かれた方も。IT企業で働くことを、より具体的にイメージすることが出来た貴重な機会となったようです。
ご参加いただいた先生方からも「工業といえば建築や土木というイメージがあるなか情報サービスという仕事の存在を知ってもらう良い機会になりました」という声や、「難しい事柄を、伝え方ひとつでこんなにも分かりやすく伝えられるのか」と、プログラミングを教える上で新しい発見があったという有難いお言葉もいただきました。
新たな世界を知り、視野を広げてもらうことができた「GMO kitaQ」ならではの職場体験。ここから次世代でITを担う方が出てくる未来を創造できたら幸いです。
「GMO kitaQ」では、これからも未来を担う中学生・高校生に、「将来」について視野を広げてもらう機会を提供してまいります。
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