AI活用と浸透 – 中国編

皆さまこんにちは。GMOインターネットグループ株式会社の藤田です。
主にConoHaに関して、リリース当初から諸々、開発面で関わらせて頂いています。前回記事の最後で、

> この記事が出るころにはリリースできていると嬉しいのですが、ConoHaにおいても新しい生成AIサービスの企画&開発はもちろん進んでいます。

と、ひとこと書かせて頂きましたが無事、ConoHa AI Canvasというサービスをリリースさせて頂いています。ConoHaブランドの新しいサービスの1つとして、ぜひ触って頂ければと思います。

さて今回、何を書こうかと考えた時、これだけ社内に優秀なエンジニアさんがいる中で、私のようなプロジェクト運営をする立場の人間としては、彼らと同じ土俵の記事を書くことはかなりハードルが高くなってしまいます。少し悩みましたが今回は、頻繁に訪れている中国(主に福建省)のIT、AI浸透度合いなどを書いてみようかと思います。直近、2025年8月に訪れましたので、日本との違いや感心したことなどを書いてみようと思います。気楽な読み物、ちょっとしたアイデアのきっかけとして、休み時間にでも読んで頂ければ幸いです。

全般 – 観点

そもそも人口は日本の約10倍、国土も25倍ほどあります。私がよく訪れる福建省(福州市)は地方の中核都市ですが、北京や上海、深センなどの先進性とはまた違う位置づけだと感じます。あくまで地方都市の一事例として読んでいただければと思います。

ただ、地方都市と言いつつも、市内は私が行き始めた10年前からバイクは電動バイクのみ、市内のあちこちに24時間営業の小さな無人図書館や無人コンビニが当時から存在しました(下記)。もちろん、昔ながらの商店もたくさんありますが、新旧混在の中で「多少の問題があったとしても社会実装含め、やってしまえ!」という「割り切り感」は当時から感じました。

ハイテクトイレ

今回、空港に着き、トイレに行きましたがモニタ付きのトイレでした。その時はモニタの意味が分からず、ただ珍しかったので写真を取っただけだったのですが、後で調べたところ、なんと尿検査機能付きのトイレでした。知っていたら絶対にトライしていたと思うのですが、QRコード決済の上、尿検査レポートがスマフォで確認できたようです。この尿検査機能付きトイレ、数は多くはありませんでしたが滞在中もたびたび見かけました。日本に来た方がウォシュレットに感動、という話はたびたび聞きますが、思いかけず中国で逆バージョンとなりました。

空港から市内へ

実は今回、AIというキーワードではじめに驚いたのはうちの奥さん(中国人です)でした。というのも、空港から市内に移動するタクシーで何気なく、
「最近、何か新しいものとか、できましたか?」
と運転手さんに聞いたところ、
「そんなの、AIに聞けばいいじゃない?」
と返されてしまい、中国に着いたしょっぱなから本人が機嫌を悪くした、という出来事がありました。1年ぶりの里帰りなので、単に会話がしたかっただけのようですが着いて早々、
「そんなの、AIに聞けばいいじゃない?」
と言われたことは少しショックだったようです。つれない返事にも感じますが、単刀直入な中国人からすると、至極当然の、(下手な回答をするより)親切心からの返事だったのかも知れません。

中堅ホテルもAI活用

私は中国語は喋れませんので、何か困ったらすべて奥さんにお願いしていましたが、ホテルでアメニティを追加依頼するため電話してもらったところ、ここでも、
「私はサポート専用AIです。ご用件は何ですか?」
とAIアシスタントが登場しました。別に新しいホテルでもなく中堅ホテルでしたが、ホテル向けパッケージシステムが浸透しているのでしょうか(流暢な中国語は全く違和感なかったとのこと)。そして、アメニティを持ってきてくれたのは、こちらもファミレスで見かけるようなロボット君でした(「mission clear」と表示され愛嬌がある)。

普段使いで浸透

空港のトイレから運転手さん、ホテルまで、ITやAI使いが浸透しているのは、日本以上にスマフォ使いが浸透しているからと思われます。皆さん、日本以上にどこでも「歩きスマフォ」しっぱなしです。ただ、観光客の私としては、どこのお店に行っても若い方も年配の方も、(困ったときには)向こうから普通にスマフォの音声翻訳を使って会話してくれるので、「1つ1つの小さな普段使い」から、ITやAIというものが浸透していくのだな、とは強く感じました。正直、普段使いの観点では、明らかに進んでいると感じました。

ちなみに、Apple Storeは1件だけ見かけましたが、さすがお膝元ということで、少し大きな商業施設には、ほぼどこでもHuaweiストアがありました。そして点々と、シャオミ、OPPOが出店してる形です。ただ、いずれにせよHuaweiが非常に強い印象で、ひと世代前なら日本企業が多く進出していたと思うのですが、その点は少し悲しい部分であり、(行くたびに変化も大きく)学ぶ点も多い滞在でもありました。

最後に、少しだけConoHa

皆さんもVPSサービスなどを選ぶ際、いろいろな会社さんと比較検討されると思います。各社ともA社、B社などの形で比較検討やアピール記事を書いたりしますが、(もちろん私も自社サービスを使って頂きたいので)、内容の客観性には欠けてしまうとは思います。

そんな中、こうやってAI、いわゆるLLM活用が浸透してきている状況は、皆さん自身でLLMを活用し、ご自身で比較検討し判断できる環境が、(様々な側面で)整いつつある、ということだとも言えます。

皆さんが気になるVPS各社の機能も、LLMを利用して簡単に比較検討できるようになりました。ですから皆さん自身で、より客観的、公平のためにもお使いのLLMで比較&調査してみて下さい。おそらくですが、良くも悪くも「基本機能」は、どの会社さんもほぼ網羅しているというのが現状なのではないでしょうか。

そのような中で、エンジニアさんとしてのスキルが生かせるOpenStack APIの提供や、HA&冗長化機能であるFailOverといった機能は、ConoHaならではの、他社様が提供していない機能や利点だと考えています。是非エンジニアの皆さんには、このようなConoHaならではの機能や利点を比較検討して頂いた上で、私たちのサービスも検討して頂きたいと考えています。そして、これからも選ばれるサービスとなるよう開発に取り組んでいこうと考えています。

ブログの著者欄

藤田 公士

GMOインターネットグループ株式会社

2005年、GMOインターネットグループにOracleエンジニアとして入社。現在は、主にConoHaを中心としたホスティング商材に携わる。

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