GMOインターネットグループは、12月4日に国際サイバーセキュリティ会議「INCYBER Forum Japan」に出展しました。国内外のサイバーセキュリティ専門家が集結し、日本経済新聞様やPWC様など、計16社がブースを展開した本イベント。本会議において、GMOインターネットグループはブース展示と講演を行いました。およそ800人が訪れた会場の様子やGMOインターネットグループのブース展示を中心に、大盛況で幕を閉じた当日の様子をレポートします!
真剣さと熱気に包まれた会場
午前10時からスタートしたINCYBER FORUM JAPAN 2025。この日は2つの演壇ブースで合計24講演が行われ、全席が埋まった講演では「立ち見」が出ることもありました。それでも講演に入りきらなかった参加者のために、ブースの外にはモニターとスピーカーが設置されており、映し出されたスライドを見ながら静かに説明を聞く方も多くいらっしゃいました。また国外からのスピーカーや参加者のために、英語・日本語による同時通訳が行われており、翻訳機を耳に当てながら話を聞く方の姿も印象的でした。
日本のデジタル主権を守り抜く「5つの盾」
GMOインターネットグループでは、「日本の”デジタル主権”を守り抜く。」という言葉のもと、世界トップクラスのサイバー防衛を提供しています。当日のブースでは、私たちが提供するサイバーセキュリティサービスについてのプレゼンも行われました。社会基盤のデジタル化やAIの台頭により、サイバー攻撃の激しさや手法は大きく進化しています。クレジットカードの機能不全といった社会インフラの麻痺、ランサムウェアによる情報流出・システムの不通など、我々の生活に影響を与える大規模な攻撃が行われることも珍しくありません。こうした状況の中、GMOインターネットグループでは、「予防」「検知」「組織」「信頼・認証」「未来」の5領域をフックに我々のもつセキュリティサービスをご紹介しました。
予防
セキュリティホールを未然に防ぐ「予防」においては、当社のホワイトハッカーが疑似的な攻撃を行うことで重要システムを診断する「ホワイトハッカー手動診断」や、セキュリティ診断AIエージェント「Takumi」、ツールによるセキュリティ診断「GMOサイバー攻撃ネットde診断 ASM」をご紹介しました。とくにホワイトハッカー手動診断では、世界最高峰のセキュリティコンテストであるDEFCONで優勝したチームを擁しており、サイバーセキュリティのプロフェッショナル集団として脆弱性発見・解消に取り組んでいます。
会場では、これまでに累計2,500社・12,600件以上の導入実績を誇るホワイトハッカー手動診断に興味を持つ来場者の方が、プレゼン後にパートナー(社員)へ質問する姿もみられました。
検知
「検知」では、GMOインターネットグループのSOC(Security Operation Center)についての紹介がありました。SOCは24時間365日稼働する「防衛拠点」であり、有事の際に被害を最小限にする役割を担っています。
組織
セキュリティ訓練やコンサルティングを提供する「組織」領域では、実践的なスキルをお教えすることで「受ける前と後で行動が変わる」講義を提供しています。さらに官民一体となってサイバー攻撃に対処するという取り組みの一例として、GMOインターネットグループが陸上自衛隊のサイバー学校で講義をさせていただいた事例も紹介されました。この日の講演では「官民一体となってサイバー攻撃の脅威に立ち向かうべき」という主張をされたスピーカーの方もいらっしゃったため、そうした講演を聞いた参加者の方からも熱い視線が注がれていたのが印象的でした!
信頼・認証
「信頼・認証」の領域では、なりすましメールやフィッシング対策の取り組みとしてBIMIやVMCを提供する「VMC byGMO」と自治体・官公庁向けの「GMC byGMO」を紹介。20年以上の商標・ブランド管理の知見と、世界でわずか4つしかない認証局をもつ強みを活かし、安心・安定した運用をご提供しています。
未来
最後の「未来」領域では、GMOインターネットグループの展開する宇宙セキュリティについての説明がされました。この領域では衛星や地上局システムの網羅的な脆弱性診断、国際的企画の準拠支援など、産学官連携で対策を提供しています。
陸・海・空に次ぐ「第4の戦場」とも言われる宇宙空間の安全も、われわれGMOインターネットグループが支援してまいります!
サイバー空間&物理空間のセキュリティもGMO
GMOインターネットグループのブースでは、セキュリティ領域の展示・プレゼンに加え、ロボティクス技術の展示も行われました。来たるロボット社会に向け、GMOインターネットグループでは2024年6月にロボット産業の金融×商社事業を行う「GMO AI&ロボティクス商事株式会社」を立ち上げています。同社では最先端のヒューマノイドを派遣し、展示会やイベントにおける人手不足解消などに貢献することを事業ビジョンに掲げています。この日のブースでは、パートナー(社員)が操作するヒューマノイドがお目見え。来場者に向けた操作デモも行われました。
ドローンやラジコンのようにリモコン式で動かすことができ、まるでゲーム感覚で操作できる手軽さが印象的です。まだまだこうしたロボットを街中で見かける機会も少ないため、中にはヒューマノイドの動く様子にびっくりされる方も。動かしているパートナー(社員)に質問したり、談笑したりといった場面も見られました。
この日とくに注目を集めていたのは、弊社内来客フロアで稼働をしてくれているデリバリーロボットです。事前にルートが設定されているため、注文を受けたロボットが品物を受け取ってお部屋まで届けてくれる仕組みになっています。この日もコーヒーやお茶菓子などを来場者にふるまい、かわいらしいデザインに思わず笑顔になる参加者の姿も見られました。こうしたロボティクスの普及において、セキュリティは欠かせない要素となります。ヒューマノイドのようなフィジカルAIが人々の生活を支える社会が到来したとき、悪意ある攻撃者によるハッキングを防ぐことも、GMOインターネットグループの重要な役割です。私たちはサイバー空間の安全だけではなくロボット産業の発展にも寄与し、人手不足や危険な作業における安全リスクといった社会課題の解決に注力してまいります。
GMOインターネットグループからの登壇
INCYBER Forumでは、GMOインターネットグループからGMOサイバーセキュリティ byイエラエで執行役員を務める奥野史一、GMOインターネットグループ株式会社 グループサイバー防衛事業推進本部「6」本部長の廣惠次郎が登壇しました。奥野はマルチドメイン戦におけるサイバーとAIの役割について、今後はAIエージェントとハイパーオートメーションが防衛のカギを握ると強調。将来の展望として、自身が提唱する未来のサイバーセキュリティのロードマップ「Three-Zero」の解説も行いました。前陸上自衛隊教育訓練研究本部長・元陸将の経歴を持つ廣惠は、ウクライナ・ロシア戦争におけるサイバー戦争の実態とそこから学ぶべき教訓・対策について講演。すでに局所的な戦闘が発生し、全面開戦直前のウクライナを訪問して得られた知見を惜しみなく伝えます。いずれに講演にも多くの参加者が詰めかけ、最新の知見や考えをお持ち帰りいただきました。さらに廣惠は、カナダ軍サイバー軍司令官のデイブ・ヤーカー少将や電通総研経済安全保障研究センター研究主幹の大澤淳氏、日本経済新聞社政治部・外務省キャップの甲原潤之介氏によるパネルディスカッションにも登壇。ディスカッションではハイブリッド戦の特徴や国際連携の枠組みについて所見を述べ、日本の現状に対する課題提起も行いました。各講演後は、GMOインターネットグループのブースで奥野・廣惠が参加者からの質問に答える場面も。質問する側・回答する側、どちらも真剣で熱い時間を過ごしていました!各講演のレポートはこちらにまとめてあります。サイバー攻撃への意識を高められる内容となっていますので、ぜひご覧ください!
すべての人に「安心な未来」を届けるために
国際情勢が日々変化する中、サイバー攻撃の手法は多様化し、その苛烈さもAIの台頭によって一層増しています。今回のINCYBER Forumでも、そうした脅威の実態と対策について、第一線で活躍する専門家たちから貴重な知見が共有されました。「ネットのセキュリティもGMO」というスローガンを掲げるGMOインターネットグループでは、サイバーセキュリティからロボティクスまで、幅広い領域で技術とサービスを提供しています。
変化し続ける脅威に対し、私たちも進化を止めることはありません。これからも最先端の技術と知見を結集し、社会の安全と企業の発展に貢献してまいります。