ConoHa – ブランド立ち上げからAI活用に至るまで

皆さまこんにちは。GMOインターネットグループ株式会社の藤田です。
2013年のConoHaブランド立ち上げから、かれこれ10年以上が経ちました。この間、新メンバーも加わりつつ、こんなにも長くサービスを提供することができました。リリース当初を知るものとして、かすかな記憶をたどりつつも、(主にVPSサービスについて)2024年現在までの変遷を簡単に振り返ってみたいと思います。

2012年 – 前身となるサービス

この年、私達はConoHaの前身となる「お名前.comレンタルサーバーVPS(KVM)」をリリースしました。何が前身かというと、のちのConoHaでも採用されることとなったOpenStackというオープンソースのクラウド基盤ソフトウェアを採用した初のサービスインフラでした。
今となってはDiabloというとても古いバージョンで、現在では当たり前のように整備されている機能も存在せず、他オープンソースソフトウェアを利用しつつ、VPSとして必要な機能を作りこみました。
リリース日は決まっていたものの前述のように作りこみも多く、最後の追い込みの際は30分ごとに進捗を確認し、非常に大変な開発だったことを覚えています。
※いま、このような開発を目撃されたら、会社からこっぴどく怒られそうです。(+_+)

2013年 – ConoHaのリリース

前述のお名前KVMでの経験とノウハウを活かし、新ブランドであるConoHa byGMOをリリースしました。機能的な詳細は省きますが、お名前KVMでは実現できなかった、IPv6アドレス、ローカルネットワークなども提供し、当初の「シンプルにわかりやすく」というコンセプトは現在も受け継がれていると考えています。ちなみに私は全く知らなかったのですが、確かリリース1~2か月ほど前になり「美雲このは」というキャラクターが設定されることを初めて知りました。キャラクターボイスは上坂すみれさん。今から10年以上前になりますが、当時の事業部長のセンスの良さを、今になって振り返ることのできるお話しです。

2015年 – リニューアル

次に大きくリニューアルしたのは2015年です。社内では2013年リリースのものは、ConoHa1、そしてこの2015年リリースのものはConoHa2と呼ばれることになります。大きな進化としては、HDDからSSDの採用、LB(ロードバランサ)や本格的なAPI提供、そして海外リージョン展開(US、シンガポール)は大きなチャレンジとなりました。ここでの開発も非常に苦労しましたが、インフラとしての安定性や社内での認知度も向上し、この私たちの知識&経験が、のちの海外向けインフラサービス(z.com)や法人向けサービス(Z.com Cloud)に繋がっていくこととなります。

2023年~2024 – ゲーム、GPU、そしてAI

2015年の基盤更改による認知が、社内外で大変好評だったこともあり、前述の海外向け(Z.com)や法人向け(Z.com Cloud)に開発リソースを割いていくこととなります。そんな事情もあり、ConoHaに対する大きめの機能強化&リニューアルは少し時間が空くこととなりますが、24年3月にはConoHa for GAMEとして、よりゲームユーザに訴求したサービスを提供。同11月にはPaaS(メール、DB)をより強化したVPSサービスの提供を開始しました。GAMEに関しては世界的大ヒットとなったパルワールドにおいて、国内唯一の公認サーバとして提供を開始するなど新たな取り組みも始めることができました。

そして社内では、実はその数カ月前から提供していたGPUを利用したVPSサービスも同時に提供を開始。(現在もそうですが)入手自体が困難な、H100やL4といったGPUを採用し国内ホスティング事業者として初めて提供を開始しました。もちろんConoHaだけではなく、AI、GPUを活用したサービスを次々と提供していく予定です(https://www.gmo.jp/news/article/8933/)。

ちなみに「自社サービス以外で、何か注目&気になっているAIサービスってありますか?」という質問に対しては、Google I/O 2024で発表された「LearnLM(Learning Large Language Model)」にはとても興味を持ちました。詳細は参考記事等をご参照いただければと思いますが、
・単に答えを提供するのではなく、学習者が概念を理解できるように支援
・個々の学習者のニーズや好みに合わせて、学習体験を調整
・学習者の進捗状況を評価し、適切なフィードバックを提供
というものです。
例えば、分からない算数の宿題があったとき、それを写真に撮ってこのLMMに質問すると、その宿題の答えを教えるのではなく、回答に至るまでの過程を一緒に考え教えてくれる、というものです。※一般向けには、まだ公開されていないようです

こんなLMMが提供されるなら、自分もぜひ色々と勉強し直したいな、と強く感じました。何度同じことを質問しても、怒られることもありませんし(笑)、学習以外にもこのような使い方(分野)が広がってくれば、これほど心強いパートナーはいないと感じています。

最後に

この記事が出るころにはリリースできていると嬉しいのですが、ConoHaにおいても新しい生成AIサービスの企画&開発はもちろん進んでいます。この記事を読んで頂いている皆様に、一日も早く提供できるよう、これからもConoHaのサービス開発に取り組んでいこうと思います。

ブログの著者欄

藤田 公士

GMOインターネットグループ株式会社

2005年、GMOインターネットグループにOracleエンジニアとして入社。現在は、主にConoHaを中心としたホスティング商材に携わる。

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