ローカル5G デモ – パブリックな4Gとローカル5Gの比較

はじめに

こんにちは、GMOインターネットの梅崎です。
今回は GMO Developers Night#21 ローカル5G基礎 〜ローカル5Gの技術担当がスピーカー登壇〜 にて行ったデモのご紹介をしていきたいと思います。

本エントリーの概要

自組織用にモバイル回線を使ってサービスを提供する場合を想定して、「一般的な4G回線とVPSの組み合わせ」「ローカル5G環境とローカルサーバーの組み合わせ」を比較し、ざっくりとどういった差があるのかをまとめたものです。

構成

以下に検証を行った際の各回線のDEMO用の構成図を紹介いたします。

ローカル5G+ローカルサーバー

ローカル5G環境のコアに直結したサーバーにコンテンツを載せ、クライアントPCはUE(CPE、置くだけWi-Fiのようなもの)に有線で接続しました。

4Gデザリング+VPS

4G環境はVPSへコンテンツを載せ、クライアントPCはテザリング→Wifiで接続しました。

ローカル5G・4Gの比較

上記構成で各回線の速度を比較していきます。

帯域と遅延の測定

ローカル5G側

帯域については約500Mbpsと100MHz幅での設備側の上限近く出ており、遅延についても4msと規格内に収まる値となりました。限界は実測で497Mbpsほどでした。

トラフィック負荷試験、iperfにて測定
ローカルサーバーに載せたツールにて測定

遅延はおおよそ4ms以下でした。

pingコマンドにて測定

4G側

帯域については約100Mbpsと私の想像よりは早かったのですが、
遅延については60ms弱と5Gに比べ最大12倍ほど遅いという結果になりました。

VPS側の帯域に上限があったため、Googleさんが提供しているツールにて測定

遅延も30ms~64msと比較的長いことが確認できます。

pingコマンドにて測定

所感

ローカル5G側


速度については4Gの実測値の約5倍とかなり高速となっていました。
また、今後利用可能な電波帯が広がるにつれ、更に速くなっていく余地を残している点も期待できます。

遅延についても現時点でPPPoEでの有線接続より速くなっています。
(PPPoEは簡単にネットで調べたぐらいですが、10~20msほどのようでした)
また、プロファイルを調整すれば遅延はさらに4分の1以下に短縮でき、端末側で実施していたことをサーバー側にオフロードするなど、様々なサービスが発展していくのはと感じました。

4G側


速度については思いの外速いなというのが正直な感想でしたが、遅延は大きくっローカル5Gとは10倍以上の差となってしまっていました。

4G側も他の一般利用者と共用となっていることなど不利な点はあり、純粋な規格自体の比較にはならない状態ではありますが、ある意味、”ローカル”5Gの自組織以外の影響を受けづらいという、旨味が見えたのではと思います。

動画ダウンロードを試す

ローカル5G側

4G側

所感

かなり重めにした動画を使ったのですが、4Gはガクガクでまともに再生できない状態にもかかわらず、ローカル5Gでは再生時間よりも目に見えて速く読み込みが完了している状態でした。

さらにいい点として、ローカル5Gの方はそもそも外と通信が発生しないので、
通信量の削減など効率的にネットワーク資源を利用できると思います。

4Gだと30Mbps以下で動画時間の3倍以上の時間で落とし終わるのに対して、5Gだと250Mbps以上で動画時間の半分以下で落とし終わりました。

※ちなみに、YouTube推奨だと4k, 60fpsで約50Mbps以上だそうなので100Mbpsの動画でも30Mbps出せていない、4G回線では4k動画は視聴は難しそうですね。

動画MTGを試す

ローカル5G側

4G側

所感

個人的には予想外なぐらいに差が出てしまっていました。
特に↓のぐーぱーのところは下のカメラ(録画PCのもの)と
左のカメラ(別のPC)で4Gと5Gで目に見えた差が出てしまっていました。

ローカル5側
4G側

下記画像のようにトラフィックについては大した量ではないため、カメラ映像の遅延の原因はおそらく帯域の問題というよりは通信遅延ではないかと思います。

3台のクライアントで上り8Mbps下り3Mbpsほど、帯域より通信の遅延が映像の遅れに影響していることがわかりました。

サーバーから見たトラフィック

この状態でもローカル5Gの方が遅延は少なくなったとは言えるのですが、正直なところ、今回は一般的なWebカメラを利用していることもありローカル側のカメラ映像も200msほど遅延が発生しておりまして、ざっくりの単純計算でも1.3倍以下の差しか無い状態です。

・4G : 200 + 60(udpならこの半分?) = 260ms
・5G : 200 + 4(udpならこの半分?) = 204ms

とは言うものの、逆に前処理が短いものですと、以下のように10倍以上の差の恩恵を受けられるようになっています。
・4G : 60ms
・5G : 4ms


その点はサービス側をカリカリにチューニングして行ける腕の見せどころかなと思います😀。

まとめ

ローカル5G(+ローカルサーバー)にすると

・帯域幅の増加と低遅延で高速化
 (まだまだ、増速の余地あり)
・自組織以外の通信の影響をうけない
・外部接続の通信が減る
 (ランニングコストの削減が見込める)

今後必要かなと思うところ

・低遅延のポテンシャルを活かすためには、ソフト/ハードウェアの工夫が必要

余談

あと、個人的には多数接続も試したいのですが、数が数千~数十万といったオーダーなのでどうやって試すか……🤔。

ブログの著者欄

梅崎 皓太

GMOインターネット株式会社

ネットワークエンジニア。GMOインターネットのバックボーンから商材までのネットワーク設計・構築・運用を担当しています。 写真はマイニング事業で北欧に飛んでいたときにブリザードに遭遇した後の写真です。冷たすぎてiPhone電源落ちちゃってビックリ

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