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次世代生成モデル、Diffusion Modelの紹介

本記事はGMOインターネットグループで複数ある開発者ブログのなかから人気の記事をピックアップして再掲載しています。機械学習や深層学習のビジネス応用を研究、社会実装をしているグループ研究開発本部 AI研究開発室のデータサイエンティストが寄稿した人気記事です。

今回は最近話題になっている、確率モデル+深層ニューラルネットワーク(統合モデル)の一つのdiffusionモデルについて紹介したいと思います。

はじめに

すでに、ご存知の方が多いかもしれませんが、最近話題になっている生成用の機械学習モデル、Stable DiffusionやDall-Eなど、性能が高い生成アルゴリズムやシステムにDiffusionモデルというコンセプトが採用されています。生成モデルとモデルといえば、最初に一番良く知られているのはGAN(Generative Adversarial Network)ですが、その後、他の有名な手法Variational Auto Encoder(VAE)も出てきました。Diffusion modelはVAEと同じく、確率グラフィカルモデル(Probabilistic Graphical Model)と深層ニューラルネットワークの技術を組み合わせをし、hybrid modelの一つです。また、VAEとdiffusion modelは以下の部分が似いていて、diffusion modelはVAEの発展形のモデルとしてよく言われています。

  • 生成プロセスは学習した分布から潜在変数をsamplingし、ニューラルネットワーク上に変化させ、という生成プロセス
  • モデルのloss関数の計算方法はにいています(Variational Inference, Reparameterization Tricksなど)

Diffusion modelについて

Diffusion Modelとは一言いうと、まず少しずつもの壊して、その壊れた状態から復元するというコンセプトです。具体的に、オリジナルデータに対して、各ステップ tに対して、少しずつGaussian Noiseを入れて(Forward process)、T ステップまで行います。Tは大きいければ、最終的にXTは完全にgausian 分布になり、そこから、少しずつnoiseを取り除いて、もとの画像を戻すという学習を行います。

Forward Process:

Reverse Process:

引用:https://lilianweng.github.io/posts/2021-07-11-diffusion-models/

Forward processは基本的にgaussian分布からnoiseを適用し、そして、Reverse processsで、少しずつ加えたnoiseを取り除いてい、各ステップで、元のデータを戻すパラメータを学習する。学習が完了すれば、完全なrandom noiseから、データ生成することができます。

次は各重要な部分をかんたんにに詳しい内容とコードを説明します。
今回は基本的に以下のsampleコードをベースにかんたんにし
https://keras.io/examples/generative/ddim/

元の論文:
DENOISING DIFFUSION IMPLICIT MODELS(J.Song, et.al 2020)
https://arxiv.org/pdf/2010.02502.pdf

いくつか元の論文や実装が異なる部分がありますが、基本的にコンセプトや処理のアイデアは同じで、実装のときの入門としてはわかりやすいと思います。

Forward Process

元のデータ(x0)は少しいずつGausian Noiseを加えて、最終的にXTにするのは基本的に以下の式で、定義されます。

tのときにxの値(xt)は基本的に前のt-1の値に依存します。t-1の値から、以下の式でgaussian noiseに加えます。

上記の式は各ステップのβが違う値として、設定必要です。基本的に、各ステップで、βの値が徐々に大きなれば良いですが、普通のdiffusionモデルではβの値はモデルで学習させることが多いですが、参考した実装のコードは以下の関数として定義されます。なので、tの値によって、すぐに計算できて、推論時に、自由にstepのサイスや値を変更できます。

def sinusoidal_embedding(x):
embedding_min_frequency = 1.0
frequencies = tf.exp(
tf.linspace(
tf.math.log(embedding_min_frequency),
tf.math.log(embedding_max_frequency),
embedding_dims // 2,
)
)
angular_speeds = 2.0 * math.pi * frequencies
embeddings = tf.concat(
[tf.sin(angular_speeds * x), tf.cos(angular_speeds * x)], axis=3
)
return embeddings
def get_network(image_size, widths, block_depth):
noisy_images = keras.Input(shape=(image_size, image_size, 3))
noise_variances = keras.Input(shape=(1, 1, 1))

e = layers.Lambda(sinusoidal_embedding)(noise_variances)
.....

そして、Forward processはかんたんに、元のデータに、計算したnoiseに追加するだけです。このおかげで、stepごとのnoiseパラメータが学習が不要になり、全体のアーキテクチャがシンプルになります。

#sample uniform random diffusion times
diffusion_times = tf.random.uniform(
shape=(batch_size, 1, 1, 1), minval=0.0, maxval=1.0
)
noise_rates, signal_rates = self.diffusion_schedule(diffusion_times)
# mix the images with noises accordingly
noisy_images = signal_rates * images + noise_rates * noises

Reverse Process

Reverse Processは元の論文はかなり複雑ですが、今回のsampleコードではかなりsimpleになり、基本的にnoiseが加えたデータに対して、作成したネットワーク構造で、逆予測し、予測データ(画像)と予測noiseを分解し、徐々に元のデータと近づくような処理を行います。

with tf.GradientTape() as tape:
# train the network to separate noisy images to their components
pred_noises, pred_images = self.denoise(
noisy_images, noise_rates, signal_rates, training=True
)

noise_loss = self.loss(noises, pred_noises) # used for training
image_loss = self.loss(images, pred_images) # only used as metric

gradients = tape.gradient(noise_loss, self.network.trainable_weights)
self.optimizer.apply_gradients(zip(gradients, self.network.trainable_weights))

self.noise_loss_tracker.update_state(noise_loss)
self.image_loss_tracker.update_state(image_loss)
def denoise(self, noisy_images, noise_rates, signal_rates, training):
# the exponential moving average weights are used at evaluation
if training:
network = self.network
else:
network = self.ema_network

# predict noise component and calculate the image component using it
pred_noises = network([noisy_images, noise_rates**2], training=training)
pred_images = (noisy_images - noise_rates * pred_noises) / signal_rates

return pred_noises, pred_images

画像生成の例

基本的に、画像生成するコードは生成できます。

def diffusion_schedule(diffusion_times, min_signal_rate, max_signal_rate):
start_angle = tf.acos(max_signal_rate)
end_angle = tf.acos(min_signal_rate)

diffusion_angles = start_angle + diffusion_times * (end_angle - start_angle)

signal_rates = tf.cos(diffusion_angles)
noise_rates = tf.sin(diffusion_angles)

return noise_rates, signal_rates


def generate_images(diffusion_steps, stochasticity, min_signal_rate, max_signal_rate):
step_size = 1.0 / diffusion_steps
initial_noise = tf.random.normal(shape=(num_images, image_size, image_size, 3))

# reverse diffusion
noisy_images = initial_noise
for step in range(diffusion_steps):
diffusion_times = tf.ones((num_images, 1, 1, 1)) - step * step_size
next_diffusion_times = diffusion_times - step_size

noise_rates, signal_rates = diffusion_schedule(diffusion_times, min_signal_rate, max_signal_rate)
next_noise_rates, next_signal_rates = diffusion_schedule(next_diffusion_times, min_signal_rate, max_signal_rate)

sample_noises = tf.random.normal(shape=(num_images, image_size, image_size, 3))
sample_noise_rates = stochasticity * (1.0 - (signal_rates / next_signal_rates) ** 2) ** 0.5 * (
next_noise_rates / noise_rates)

pred_noises, pred_images = model([noisy_images, noise_rates, signal_rates])
noisy_images = (
next_signal_rates * pred_images
+ (next_noise_rates ** 2 - sample_noise_rates ** 2) ** 0.5 * pred_noises
+ sample_noise_rates * sample_noises
)

# denormalize
data_mean = tf.constant([[[[0.4705, 0.3943, 0.3033]]]])
data_std_dev = tf.constant([[[[0.2892, 0.2364, 0.2680]]]])
generated_images = data_mean + pred_images * data_std_dev
generated_images = tf.clip_by_value(generated_images, 0.0, 1.0)

# make grid
generated_images = tf.image.resize(generated_images, (plot_image_size, plot_image_size), method="nearest")
generated_images = tf.reshape(generated_images, (num_rows, num_cols, plot_image_size, plot_image_size, 3))
generated_images = tf.transpose(generated_images, (0, 2, 1, 3, 4))
generated_images = tf.reshape(generated_images, (num_rows * plot_image_size, num_cols * plot_image_size, 3))
return generated_images.numpy()

以下のコードで、画像生成するために、最初の値(noise)が完全にランダムになって、その後、花の形にきれいに生成されることわかります。

<code>initial_noise = tf.random.normal(shape=(num_images, image_size, image_size, <span class=”hljs-number”>3</span>))</code>

各step数の生成する画像の質の比較は以下です。

diffusion step=1

diffusion step=10

diffusion step=80

まとめ

今回、確率モデル+ニューラルネットワーク(hybrid model)の一つ、Diffusionモデルを紹介しました。直近は生成モデルとしてはかなり精度が良くて、AIの分野でも注目度が高いです。実サービスでは、基本的に表形式のデータが多いため、普通の使い方(生成モデル)に比べて、工夫が必要だと思います。また、Diffusionモデル自体は元になるネットワークの構造が自由に設定できるので、色んなデータ形式のお応用も今後増えて行くではないかと思います。

最後に

グループ研究開発本部 AI研究開発室では、データサイエンティスト/機械学習エンジニアを募集しています。ビッグデータの解析業務などAI研究開発室にご興味を持って頂ける方がいらっしゃいましたら、ぜひ 募集職種一覧 からご応募をお願いします。皆さんのご応募をお待ちしています。

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グループ研究開発本部とは、GMOインターネットグループの事業領域で力を入れているスタートアップやグループ横断のプロジェクトにおいて、技術支援・開発・解析などを行い、ビジネスの成功を支援する部署です。 最新のテクノロジーを研究開発し、いち早くビジネスに投入することで、お客様の発展と成功に貢献することを主要なミッションとしています。

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