こんにちは!GMOインターネット株式会社ドメイン・ホスティング事業本部に所属しているクリエイティブ部の映像チームです!今回の話題は私たちが取り組んだCM映像の制作についてご紹介します。
目次
映像チームとは
私たちはいわゆる”インハウス映像クリエイター”として、「お名前.com byGMO」や「ConoHa byGMO」、「GMOとくとくBB」などの商材系を中心に、グループのイベント関連の映像や配信まで幅広く制作を担当しているチームになります。
基本的には、企画〜撮影〜編集〜完パケ〜動画運用までのプロセスを1案件1人で担当する形で動いています。
チームに関する詳細は、GMO Developers Day 2023にてお話ししていますので、よろしければご覧ください。
制作した映像の概要
GMOインターネットグループは、「Designship 2024」にトップスポンサーとして参加。初めてのデザインイベントへの参加ということもあり、そのコミュニティーのターゲットである”デザイナー”にフォーカスしたCM映像を制作しました。
企画からアウトプットまでを私たち映像チームが担当。
先述した通り、普段は1人で1案件をこなしていくスタイルですが、今回は、規模が大きいプロジェクトということもあり、各ステップごとで担当が変わっての制作でしたので、それぞれの担当者ごとに、考えていたことや取り組んだ内容をご紹介していきます。
企画考案
企画考案は松﨑が担当したので、私からご紹介します。
まず、技術広報チームから以下のことを「アピール・周知させたい」という相談がありました。
- グループ内で多くのデザイナーが活躍していること
 - 多種多様なドメイン・専門領域で活躍するデザイナーがいること
 - GMOインターネットグループのデザイナーとして働くことへの興味を喚起すること
 
イベントの定例MTGに初めて参加した際、次の2つの選択肢が提案されていました。
① いつもとは異なる毛色のCMを作成するか
② おなじみの「まじめにベンチャー。まじめにギーク。」シリーズで登壇者にスポットを当てるか
②にある、「まじめにベンチャー。まじめにギーク。」シリーズは、今までグループ各社のエンジニアにフォーカスを当てて制作しているシリーズです。30秒という短い尺の中で登場人物の人柄が伝わる構成で、安定感のある人気のコンテンツです。
しかし、この提案を聞いたとき、ディレクションする側としては今までのシリーズが今回の訴求に合わないと感じ、どうにか①の方へレールを敷かないとまずいと感じました。
この危機感から、私はすぐにさまざまなCMを漁り、依頼者の訴求に合った具体例を見つけ、それに基づいて方向性を決定することから始まったのです。
また、ChatGPT-4oにも「GMOインターネットグループがDesignshipに出展する際、来場者にどのようなことを伝えると参加した意義があったと言えるか?」と尋ねました。

これらの結果を踏まえ、一人一人デザイナーの人の顔がちゃんと見えるかつ多くの人が出演する作品にしたいと思いました。また、参考に見ていた映像作品では、一問一答形式で、答えと答えた人の日常の一コマや表情を切り取った映像が印象的でした。
これらをもとに依頼内容に落とし込んでいけば、セリフやナレーションががなくとも、グループで活躍するデザイナーたちの多様性や魅力を伝え、興味を持ってもらえる内容になると確信。
このあと、質問内容やプロット・絵コンテなどを制作しながら、企画・撮影内容を固めていきました。
撮影
撮影は加藤が担当したので、私からご紹介します。
今回は”人”にフォーカスを当てて、そこに「GMO」らしさや、各グループ会社らしさを演出していかなければなりませんでした。もちろんテキストはあるものの、30秒という短い映像の特性を考えると、映像の中でそれぞれの『らしさ』を見せる必要があるでしょう。
また、グループに所属する多くのデザイナーに出演いただくために、短い時間でたくさんの撮影を行うことも求められました。
そこで以下のように撮影を行おうと考えました。
①皆さんが自然体で撮影できるようにする
出演者は全員、本当に弊社グループで活躍するデザイナーであり、役者さんではないので、その点では映像に映り慣れていない方ばかりです。今までの経験から、そう言った方々はカメラを向けられると、表情が硬くなりがちなので、いかに自然な表情・風景を撮るかを考えました。それには、やはり場を温めることが大事で、カメラを準備しながらも皆さんとおしゃべりをしたり笑ったり、コミュニケーションをとりながら、気がついたら撮影が始まっているという状況になるよう心がけました。
②各社オフィスや執務エリアにて撮影をおこない、個性が出るようにする
先述の『らしさ』を演出するという点では、人物の背景も重要です。
この点は幸い、各社/各拠点の内装が同じグループとは思えないくらい個性があることがロケハンを通じて判明。それを活かすことで会社ごとの差別化が十分にできそうという結論になりました。また、グループ会社である、GMOグローバルスタジオの内装も素敵なもので、そちらもお借りしながら撮影を進めました。
これらにより、見ていて飽きない、バラエティ豊かで『らしさ』全開の映像になったのではないでしょうか。
ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。
③短い時間でたくさん撮影をするために、機材はミニマム・ワイヤレスを積極的に活用
今回のCMでは出演する方が多く、撮影回数も多いことから、いかに機材セットアップ時間を短くするかも円滑に進めるための1つのポイントでした。
また、①にも関連してきますが、撮影機材が大きいと威圧感が強くなり、出演者が緊張してしまうというところもあるかと思います。
これらのことから、あえてミニマムセットアップ・ワイヤレスを活用したほぼケーブルレスの撮影としました。
④人へ目線を誘導するべく、被写界深度の浅めの映像にする
今回のCMは”人”が主役。どんなに背景が綺麗で、個性的であったとしても、映っている人に目が行かなければ今回は意味がありません。そこで、部で所有している単焦点レンズを活用しながら、なるべく被写界深度の浅い映像を撮影しました。視線誘導的に人の顔に自然と目がいくような映像になったのではないかと思っています。
この4点を意識しながら、東京・渋谷の本社にて5回、用賀にあるGMOグローバルスタジオにて1回、宮崎オフィスにて1回の合計7回にわたる撮影を実施しました。



最後に、使用した機材を簡単にご紹介します。
- カメラ:EOS R6 MarkⅡ
 - レンズ:EF50mm F1.2L USM、ほか
 - マイク:MKH416
 - マイクアダプタ:TASCAM CA-XLR2d-C
 - ワイヤレス映像伝送:Hollyland Mars
 - ライト:Profoto B10
 
これらの機材を活用し、編集担当と綿密にコミュニケーションをとりながら撮影を進めました。
編集
編集は雨宮が担当したので、私からご紹介します。
「GMOインターネットグループにはたくさんの魅力的なデザイナーがいる」
企画段階で固まったこのメッセージを的確に伝えるために撮影素材を厳選しました。
グループのデザイナーの雰囲気を偽ることなく魅力的に伝えるためには、なるべく着飾らない、かっこつけていない自然な撮影素材が求められます。
CMの核となる撮影素材は各社を飛び回って撮影したので、ストーリーが分かる程度には繋げることができましたが、グループにいるたくさんのデザイナーをより魅力的に伝えるためには、今回撮影した素材以上に様々な場所、シチュエーションの撮影素材が必要でした。しかも、自然な印象のオフショットが望ましいとなると益々絞られていきます。
大量の撮影素材が必要だ…と頭を抱えていたときに、今まで撮影してきた映像チームの資産に助けられました。
他案件で撮影したインタビュー動画やイベントで撮影した映像を、キーカットの間に差し込むなどして活用することで映像に厚みが生まれました。
また、他案件では没カットだった、ありのままの自然な笑顔の撮影素材も、今回の案件では逆に活きてくる場面が多く、ガッツリ活用しました。こんな撮影データ使わんだろう、とその時は思っていても、思わぬところで生きてくる。
「今まで汗水垂らして撮影してきたのは、全て決して無駄じゃなかった!」と実感できたのも自分の中でのモチベーションアップに繋がりました。
もう1つ、デザイナーの魅力を高めるための工夫として手書き文字を活用しました。
今回の問いである『◯◯のデザインを通じて「すべての人にインターネット」を身近に、便利に。』の〇〇に入る言葉をデザイナーの方々に手書きで書いてもらいました。
「OKカット+問い+手書きの回答」とレイヤーを重ねることで映像に複雑性をもたせ、CMに集中してもらう狙いがあったためです。
加えて、打ち文字の中に手描きの想いをいれることで、アクセントとしてあたたかみと力強さを画に落とし込みたいという考えもありました。
カットの切り替えが早いCMなので大量の手書き文字が必要になり、会社中を走り回って文字を書いてもらい、計60枚の紙が積み上がりました。その中から映像にマッチした27個のメッセージを選出。
それを1枚1枚をスキャンしてPCに取り込み、映像に重ねていきました。
結果として、狙い通りの映像に仕上がり、メッセージ性を強調することができたと思います。
まだまだこういった泥臭い工程が活きてくるのも映像制作の面白いところです。
派手なアニメーションこそなかった今回のCMですが、アニメーションのごまかしが効かない分、撮影した素材をどう調理するか真摯に向き合うことができた編集でした。

まとめ
松﨑はディレクションとして最後まで作品の完成を気にかけ、加藤は撮影の責任者としてデータの不備がないかを案じ、雨宮は最後の編集でクオリティーや内容に問題がないかを常に気にし合いながら、期日一杯全力を尽くしました。
そのほかのメンバーにも、日常会話の中でフィードバックをもらいながら制作するなど、映像チームの総力が詰まっている作品です。
そして、グループ全体のクリエイターのプレゼンス向上に寄与できたと自負できる制作案件でした。
依頼者と出演者からも好評で、会場でも評判が良かったと聞いています。
このCMをきっかけに、GMOインターネットグループのデザイナーや、私たち映像チームに興味を持っていただけたら幸いです。
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