12月20日(水)に開催された「技育CAMPアカデミア -Vol.07」においてデベロッパーエキスパートの神沼 貴大が登壇し「SSI/DID/VCとOpenID4VC/Hyperledger Aries/Web5について」というタイトルで勉強会を開催しました。
イベントで説明したことを順におさらいしていきます。
イベント告知:https://developers.gmo.jp/39211/
目次
SSIとは何か?
まずフィジカル世界の紙の証明書モデルは既に自己主権型であり、今のWebはそうなってはいない部分があり、以下のデメリットがあることを説明しました。
1. 高い負荷が発行者にかかる
2. 提示能力が発行者に依存する
3. 保有者のプライバシーが損なわれる
その上でSSIとはデジタルの世界をフィジカルの世界の紙モデルと同等にする思想、ムーブメントであり、そうすることで保有者がいつどこで誰にどんな目的で、自身の属性情報から成る様々な証明書を提示するか、これが保有者次第になること、結果としてIdentityを事業者から本人に集約、言い換えると個人に分散する形になることをお伝えしました。
さらに、デジタル空間ではデジタル署名を使うことができ、偽造を見破る検証のコストを下げられる、検証の確度を上げられることによりフィジカル空間を上回れることを説明しました。
寄り道: 公開鍵暗号技術
SSIにて重要な基礎技術になるデジタル署名、それを包含する公開鍵暗号技術について、以下の項目を説明しました。
1. 公開鍵ペアと暗号化
2. デジタル署名
3. 鍵交換
4. 共通鍵と認証付き暗号
これらを組み合わせた日常で使われている技術として、TLS、CA(電子認証局)の大まかな仕組みを説明しました。
上記について興味を持たれた方に対し暗号技術の本として以下の書籍をお薦めしました。
前半部分残り
以下について説明しました。
1. W3C Decentralized Identifiers
2. W3C Verifiable Credentials
3. なぜここ数年ホットなのか?
4. 技術的に先進的な部分
5. 直近のユースケース
6. (後半で述べた)様々な標準
上記については同じ内容を以下の動画で述べています。
後半部分
Hyperledger Aries
概要をお伝えしました。それを含めた詳細は以下で述べています。
ご興味ありましたらご参照ください。(それぞれアーカイブ動画のURLを記載してあります。)
OpenID4VC
OpenID4VCの3つの仕様、OpenID4VCI、OpenID4VP、SIOPv2について、OAuth2/OIDCと比較しながら概要をお伝えしました。
またこの標準を実装するフレームワーク/SDKのオープンソースとして以下があることをお伝えしました
Sphereon社のオープンソース
walt.id社のオープンソース
Web5
概要をお伝えしました。それを含めた詳細は以下で述べています。
ご興味ありましたらご参照ください。(アーカイブ動画のURLを記載してあります。)
最後に
今から始めるのなら、OpenID4VCまたはWeb5をお勧めすることをお伝えました。
まだ黎明期の分野です、ぜひDive Inしてみてください。
ご参加いただいた方々、ありがとうございました。
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