BIT VALLEY 2020 Kickoff~CTOスペシャルセッション~ レポート

BIT VALLEYを運営する4社CTOが「次世代」に向けて伝えたいこと

「次世代オンライン会議〜次の時代を切り拓くテクノロジーの祭典〜」
をテーマに掲げ、2020年7/22(水)〜9/12(土)にわたりオンラインで
開催される「BIT VALLEY 2020」。

そのキックオフイベントが7/22(水)に行われ、BIT VALLEYを運営する
サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、ミクシィ、GMOインターネットグループから5名のCTOが集まり、学生や若手エンジニアなどの「次世代」を担う人たちに向けたトークセッションをお届けしました。

また、共催4社から成るBIT VALLEY 2020実行委員会のメンバーが、BIT VALLEYプロジェクトの成り立ちや、紆余曲折の少なくなかった「BIT VALLEY 2020」準備の裏側、見どころなどをご紹介しました。

1.ニューノーマル~コロナ禍に起きた変化と未来の私たち

2020年は、新型コロナウイルスとともに幕を開け、わたし達の生活も社会も
大きく変化を遂げようとしている転換期です。中でもIT業界に身をおく私たちは、
デジタル・テクノロジーに対する人々の期待が急速に高まったことを肌身で
感じた瞬間でもありました。


多くの企業はリモートワークの導入を余儀なくされ、リアルイベントの実施や
対面によるコミュニケーション機会が減った分、オンライン・コミュニケーション
による新しい組織やチームワークのあり方を試行錯誤する日々も続いています。


本セッションでは「BIT VALLEY 2020」を共催する各社のCTOが登壇し、
日本における産業の継続的な発展や経済に寄与するため、一連のコロナ禍の中で
得た気づきや新たに見えてきた課題について、CTOの目線で語りました。


また、これからの開発現場に期待していることや、この時代に社会人になる
学生たちへ向けたメッセージも寄せられました。

▼パネラー
株式会社サイバーエージェント(略称:CA)
取締役(技術開発管轄)
長瀬 慶重

株式会社ディー・エヌ・エー(略称:DeNA)
常務執行役員 兼 CTO
小林 篤

株式会社ミクシィ(略称:mixi)
取締役CTO
村瀨 龍馬


GMOあおぞらネット銀行株式会社
CTO
矢上 聡洋


▼モデレーター
GMOペパボ株式会社
取締役CTO
栗林 健太郎

1-1. コロナ禍での各社の勤務やオンボーディング、ぶっちゃけどうだった?

リモートワークに踏み切った4社の経緯と現状

GMOペパボ栗林

各社リモート勤務の決断の経緯をお聞きしたいです。
現状はどんな感じで運用していますか?

各本部単位で動きが異なっていましたが、システム本部は2月からリモートワークに移行しました。会社全体としては3月くらいから積極的にリモートを開始し、現状は出社率10%ほどです。

DeNA小林

CA長瀬

うちは4月以降フルリモートに切り替え、緊急事態宣言解除後は週に2回のリモデイとオフィス出社を併用しながら、状況を見ながらリモートの頻度をどうするか定期的に検討しています。(※感染者数が増加していることをうけて、7月27日週から再びリモート勤務を原則としています。)

4月から原則リモートを開始しました。最高時は99%のリモート率でしたね。7月は週2日出社、それ以外はリモートというかたちで運用しています。
今後はまた更に状況を見ての意思決定が必要になってきそうですね・・。
(※感染者数の増加を受けて、8月は週4日のリモートワークを推奨しています)

mixi村瀬

GMO矢上

GMOはグループ全体で1月27日からいち早くリモートに切り替わりました。弊社は銀行なので最初はとても苦労しましたが、緊急事態宣言発令時は、一部のやむをえない職種を除き基本的に在宅勤務となりました。今も週2~3日程度は在宅勤務を実施しています。

リモートワークの生産性の実態

GMOペパボ栗林

実際リモートワークになって生産性って上がりました?
それとも下がりました?

上がりました。毎月アンケートを取っているのですが、社員の回答からもそのような声が多く聞かれていますね。多くは出勤時間や会議の移動時間がなくなったことがパフォーマンスにつながっているようです。

CA長瀬

mixi村瀬

変わらないという感じでしょうか。まだ成果についてはこれからかと思うので、要経過観察のフェーズかと思いますが、大きく何かが下がったということはないですね。

1社は上がった、それ以外3社は変わらないと回答。リモートワークの成果については今後表れてくるものなので、各社現時点での回答はありませんでしたが、アンケートでの定量結果や肌感覚では、大きく生産性が下がったということは
ないようです。

オンボーディングにおける変化と工夫

GMOペパボ栗林

採用・オンボーディングについては何か変化はありましたか?

採用は基本すべてオンラインです。新卒の最終面接もオンラインでのコミュニケーションになっていますね。

DeNA小林

GMO矢上

うちは新卒採用を行っておらず中途採用のみですが、基本オンラインですね。銀行ならではなのかは分かりませんが、みなさんオンラインでもスーツを着用されています。笑
最近入社したみなさんは、初日のみ出社でそれ以降はモート勤務という形態なのですが、中途とはいえ、オンボーディングがいきなりリモートというのは少し苦労しています。

人間関係の構築については意識的に取り組んでいます。人との接点や気軽に話せる関係性づくり、ランチライムに軽めのLT大会を開催するなどアウトプットや横・ナナメの関係性作りの機会は意図的に増やしています。

CA長瀬

GMO矢上

ラウンドテーブル形式で他会議へ出席したり、面談やチーム会議の数を増やしたりするなど、オンラインではリアルの時よりもコミュニケーションを
より積極的にとるようにして、オンボーディングはリカバリしています。

説明できる資料、ワークフローなどのドキュメンテーションの強化も行っていたりします。

mixi村瀬

DeNA小林

ドキュメンテーションをさらに丁寧に行うことはうちも実践していますね!
言葉で直接補足屋フォローができない分人に伝えるための時間の使い方は変化していると感じています。

ちょっとそれますが本題からそれますが、Zoom飲みやオンライン飲みがはやっていますよね!人とのつながりは形式を変化させて保たれているなと思います!

1-2.ITに関するサービスや事業のトレンドの変化はあったのか?

GMOペパボ栗林

コロナ禍に入り、業界全体での変化って感じられていますか?

弊社は球団をもっていますが、楽しみ方やサポートの仕方には変化がありましたね。これまでは球場で応援・観戦を楽しむことがスタンダードでしたが、この状況下では配信技術を駆使して盛り上がりや楽しさをどのように伝えるか、とても試行錯誤していますし双方向でのコミュニケーションなどITとリアルの融合が多様化してきていますよね。

もともと5GやVRの活用の検討はしていましたが、時代の要請により加速したと実感しています。

DeNA小林

GMO矢上

1番はなんといっても『ハンコレス!』でしょうか。笑

GMOインターネットグループ全体で『脱ハンコ』を宣言したので、これを契機として、弊社でも各社さまとハンコレスでの取引を加速させています。
それから、弊社では銀行APIをオープン化して各企業さまに使用いただており、そうした問合せが増えているという点から、銀行のオープンAPIが促進されているととても感じています。

サイバーエージェントには『あした会議』という、新規事業の創出や既存事業の見直しを行うための伝統的な経営会議が存在します。

4月には『オンラインあした会議』を開催し、コロナ禍だからこそ検討すべき新規事業立案や社内制度の見直しを行いました。
27案の提案から、16個ものプロジェクトが決議され、エンタメ関連のDX・薬剤DXなどの新規事業が立ちあがりました。

頭を抱えながらも変化に立ち向かえるスピード感のある環境が生み出せていることは大きな変化だったと思います。

CA長瀬

mixi村瀬

弊社はITに加えコミュニケーション事業なので、この状況下でコミュニティの在り方の再定義が必要だなと感じています。

先ほど矢上さんが例に挙げていたハンコレスもそうですが、新たな挑戦やこれまでなぜ考えてなかったのか?なぜいままでやれなかったのか?ということもあるので、この変化の時代を機にさらに事業やサービスを進化させていく必要があるなと思っています。

IT企業にとってインパクトのあった、スマホシフトと同じくらいのインパクトのある時代に突入したと思います。

1-3.リモート時代のキャリアについてどう考える?

これまでとこれからのキャリアの在り方の変化

GMOペパボ栗林

AfterコロナもしくはWithコロナ時代のキャリアに変化はあると考えますか?

世の中一般的には、成果を可視化して、評価制度を変えていく企業が増えるだろうという一方で、(働く人には)セルフマネジメントができて、
成果が出せるということが求められる時代です。
またオンラインでアピール・プレゼンができることも求められます。
会社としての変化は大きくないですが、結果的に成長機会やキャリアの創出が可能な時代だと感じます。

CA長瀬

mixi村瀬

世界各国のイベントもオンラインでの開催が増えた中で、インプットの量を増やせるチャンスが格段に多くなりましたよね。

個人の能力のアウトプットを強化することが会社としても個人としても大事かなと。それさえできれば、極論東京に住んでいる必要がなくなりますから日本全国・海外どこでも好きな場所で働けるということになると思います。

働き方の多様性が加速していると感じます!弊社は副業解禁し、成長機会を会社として増やしています。
先ほど村瀬さんもおっしゃっていましたが、場所を選ばずに働けることで、自分/家庭/仕事など時間の裁量の自由度が高い時代に変化したことは間違いないですね。

DeNA小林

GMO矢上

コロナ禍を経て、弊社におけるエンジニアのキャリアの変化は、特にありませんね。弊社は銀行事業を展開していますが規模的にはまだ大きくないので、経営なども身近で学べます。
エンジニアをやりながらビジネスモデリングが学べるという社風は、オンラインでも実現可能な環境です。そういう意味では、キャリアの幅の選択肢が減ることはないのかなと思います。

マネジメント視点の変化

GMOペパボ栗林

マネジメント視点では現状をどのように感じていますか?

目標設定の大切さは痛感しています。これはいずれの職種にも当てはまりますが、目標設定が正しいのかの検証を何度も行ったりして、マネジメント側が、どのような目標設定をしているかの部分を注視していますね。

目標設定をテーマにオンライン研修を実施するなどして手厚く対応を進めているところです。

CA長瀬

mixi村瀬

1on1を重ね、結果と成果をそれぞれすり合わせる必要があります。結果と成果は別で評価するべきですからね。目標設定をすることはこれまでと変わらないので、精度を上げていくための丁寧なコミュニケーションが必要だなと
思っています。

一方で、業務以外の余計なことが見えなくなったので(喫煙所にいる時間や、動画を見ている時間が出勤時は可視化されていたので・・笑)本質的な意味では【成果】のみを純粋に測れるようになったなとは思います。笑

丁寧にマネジメントをするために1on1、mtgが増えるなどマネージャーの負荷は一定かかっていると思いますので、そのあたりのケアも必要かなと感じます!

DeNA小林

1-4.Withコロナ時代にエンジニアはどんなことを大切にすればいいかのか?

GMO矢上

コロナの有無にかかわらずですが、前例がないところに是非チャレンジしていただけたら!0→1を生み出すチャレンジはとても大事です。
機械学習でできることは前例があること。
前例がないものを生み出せるのは、人間ならではの醍醐味ではと思っています!是非、たくさんチャレンジしていただきたいです。

より個人がフォーカスされる時代になっていますが、我々はチーム・サイバーエージェントを掲げています。

具体的にはエンジニアのピープルマネジメントの分散を積極的に行っていまして、1000人近くエンジニアがいるうちの200人ほどをそうした
人材にするための育成環境を整え、個人が活躍する代の中で組織に属するエンジニアがしっかりと恩恵を受けられるような環境を作っていきたいと思っています。

CA長瀬

mixi村瀬

業界的にもまだ試行錯誤の状況です。この時代だからこそ周囲を巻き込んで自ら行動していただけたら、この時代ならではのコミュニケーション
スキルが身に付くのでは!と思います。

一方でこの時代だからこそ、行動することと同じくらい自分の負担にも気付けるようセルフコンパッションも大切にしてほしいなと思いますね。

社員がどう活躍できるのか、支援していくのかは今後どんどん企業側が強化していきます。どんどんオープンソースに関わり、プロダクト開発に
チャレンジしてほしいです。

『Work from home』ではなく『Work from anywhere』。どこでもチャレンジ何にでもチャレンジしていただきたいなと思っています!

DeNA小林

2.改めて考えさせられたその開催意義~今だからこそ、できること~

今年は、2018、2019をさらに超えるカンファレンスに!
・・・そこへやってきた突然のコロナ禍。

これまで学びの場としてだけでなく、参加者同士や
企業やスピーカーとも交流してもらい、体験して
もらうことを大切にしてきたBIT VALLEY カンファレンス。

オンライン開催になったことで、改めてその存在意義を
考え直すことができた良い機会でもありました。
そこにどんな葛藤があり、どんな想いがあったのか。

また、「BIT VALLEY 2020」にはどんな場が
用意されているのか?など、運営メンバーが
それぞれ語ります。

▼パネラー

株式会社サイバーエージェント(略称:CA)
人事本部 全社推進部
野島 義隆

株式会社ディー・エヌ・エー(略称:DeNA)
システム本部 CTO室
大月 英照

GMOインターネット株式会社
次世代システム研究室 兼 デベロッパーリレーションズチーム
稲守 貴久

▼モデレーター
株式会社ミクシィ(略称:mixi)
開発本部 CTO室
杉田 絵美

2-1.なぜBIT VALLEYは生まれたのか?

CA野島

CTOセッションで登壇していた長瀬がミーティング終わりに、会議室で渋谷の夜景を眺めているときに『1社でできないことを何かできないかなぁ』という一言を発したことがきっかけです。笑
      
発足したのは3年前の2018年でしたね。3年前の渋谷は再開発の真っただ中でしたが、渋谷のIT企業が一丸となることで、この業界を盛り上げたい、
この業界の良さを若い人に伝えたいなぁと。
エンジニアが渋谷で生き生き働ける未来を創れたらいいなぁという思いに賛同してくれたこの4社で、初開催にこぎつけました。

2018年は準備期間3か月でしたね。。笑

mixi杉田

CA野島

はい。

それでも約1,000名の方に足を運んでいただいたテックカンファレンスを実現することができました。その後、どんどんご協力いただく後援やスポンサーも増え、2019年、さらにパワーアップをしたカンファレンスを実現しましたね。

2-2. 2020年開催までの運営を逆ロードマップで振り返り!

<2020開催までの経緯>

mixi杉田

開催までの8か月、紆余曲折いろいろなことがありましたよね・・

長かったような‥短かったような・・・笑
昨年末の時点では、集客規模の拡大や産官学連携も確定し、動き出していましたが、その矢先、コロナ感染の拡大で紆余曲折でしたね。
みなさんとのミーティングでは、たくさんの議論を交わしたと思います。

GMO稲守

mixi杉田

今年運営初参加の大月さんは、BIT VALLEYプロジェクトに対してどのように感じていますか?

各社の思いがそれぞれにあり、それがどう融合するのか?はじめはとても気になりました。ジョインして感じたことは、発想の柔軟性や拡張性はあるけれど、あまりゴールや目的がぶれないなという印象です!

それぞれの思いを乗せて共につくっていくイベントの企画は、とても面白いなと感じました!

DeNA大月

GMO稲守

ただ、企画ミーティングは一度もオフラインであったことないですよね。笑

そうなんですよね。
まだお会いしたことのない方も多いです。オンラインだけで企画を詰めていく作業、最初はちょっと難しいのでは・・・?と思っていたのですが、意外といけましたね!

DeNA大月

GMO稲守

たくさん尽力してくれている仲間がいるので本当に軽々しくは言えないですが、無事に今日キックオフが迎えられて本当によかったです!!

オンライン開催への切り替えの決断、今年主幹事のGMOさんは葛藤ありましたか?

mixi杉田

GMO稲守

オンラインで開催すると決めてしまってからは特になかったです!こういった状況で技術カンファレンスが開催できない日々が続いている中で、IT企業だからこその取り組みができていることはとてもよかったなと思っていますね!

過去2年、地方の学生にも参加して欲しい想いで、首都圏以外に在住する学生に交通費支援を行ってきました。今回オンライン開催になることで、場所に囚われずより参加しやすくなったメリットはありますよね。
一方で、ディスカッションを通して双方に受け取りあう熱量や空気はオフラインでしか感じられないものなので来年以降、是非オフラインでも開催できたらいいなと思いますよね。

CA野島

mixi杉田

最後に「BIT VALLEY 2020」の見どころをお願いします!

9月9日~12日までの4日間、BIT VALLEY WEEKを開催します!
『次世代オンライン会議』というテーマにふさわしいコンテンツを多数ご用意する予定です。是非ご覧いただければと思います!

GMO稲守

ブログの著者欄

デベロッパーリレーションズチーム

GMOインターネット株式会社

イベント活動やSNSを通じ、開発者向けにGMOインターネットグループの製品・サービス情報を発信中

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