GMOインターネットグループの開発者向け新卒技術研修【GMOテクノロジーブートキャンプ】(以下GTB)は、グループ横断で精鋭の講師40名超が登壇し、新卒パートナーのための研修カリキュラムを作成しています。
今回は、Webアプリケーションフレームワークの研修を担当した6名の講師チームにインタビュー!オンラインの研修をつくる難しさをどう解決したのか、チームで研修をつくるノウハウを赤裸々に語っていただきました。
GMOペパボ株式会社
EC事業部 ECグループ CRE/QAチーム 遠藤 太徳
ホスティング事業部 ホスティンググループ 顧客獲得チーム 手島 尚人
EC事業部 ECグループ CCXチーム 牧野 弘幸
ホスティング事業部 ホスティンググループ CRチーム シニアエンジニア 髙橋 邦彦
ホスティング事業部 ホスティンググループ CRチーム 望月 眞喜
GMOインターネット株式会社
システム本部 お名前.com開発部 お名前フロントエンド 橋口 巧
目次
新卒研修を初のフルオンラインで実施した2020年
チームメンバーはどんな経緯でアサインされたのか
遠藤
弊社VPoE柴田からSlackでメッセージが流れてきまして、『Laravel教材で研修を設計したい人いますか』と。とてもフランクな声掛けがきっかけでしたね。
そこで、Laravelを触っていたこともあり、ぜひやってみたいということで僕と手島さんが手を挙げました。
そこから牧野さん、望月さん、高橋さんもSlack上で巻き込みました。ものの2~3分で5名が集まり、話が上がったその日にチームとして結集しましたね。
手島
研修をつくるために議論したこと
遠藤
チームで研修をつくっていく上で、まずWebアプリケーション開発に関する理解のゴールをどこに置くのかを検討しました。基礎知識としてAPI、HTTP、プロトコルなどをどこまで盛り込むのかなどは議論しましたね。
エンジニアなので、どこまでも説明したい欲があるのですが……笑
講義進行において必要でないものについては積極的に削る方向で、あまり難しくなりすぎないようにというところは意識しましたね。
高橋
牧野
GTB全体の話に広げると、グループ横断で研修を受ける貴重な機会で、最終課題ではグループを超えてともに成果物をつくります。これは業務でグループシナジーを発揮してプロダクトをつくることに通じるので、講義の中で経験として積んでいただけたらとも思っていました。
1年目、初のオンライン研修で残った課題
全員が同じ内容/課題を遂行すること
手島
昨年は講義を進める中でスピードやレベル感にばらつきが出たため、最終的に設定や環境がうまくいかないチームと、問題なく進めることができたチーム2チームに分けて実施に切り替えました。
結果的にはどちらも満足のいくサポートができたのですが、本来1つの道筋で遂行することが理想だったので講師陣の課題として残りましたね。
1つのチームで進行することになぜ僕らがこだわっているかというと、失敗のやつまずきの事例をみんなで共有できることこそが研修の意義だと思っているからです。成功した筋だけをなぞるなら、講義である必要も同じ空間で研修を受ける必要もないと思うんですね。1つでも多くの学びや発見を見いだす場を提供する必要があると思っていました。
牧野
リモートでのサポート体制
遠藤
講義の進行以外で、具体的にはWindowsのソフトウェアが起動しないなどの事象が起こり環境面のサポートにもかなりリソースが取られました。
そこで、2年目もリモート環境で研修実施になるのであれば、知見を兼ね備えたサポーターを増やすをいうことは急務でした。
先にお伝えした通り、当初1チームで講義進行を予定していたため、急遽2チームに分かれたことで講師の布陣が変更となりました。どんなトラブルが起こるのかやってみないとわからないところがありますが、それを想定して講師を確保することが大事だと感じましたね。
高橋
昨年の研修詳細については以下をご参照ください。
GTB2020 Webアプリフレームワーク入門/REST API入門 前編
GTB2020 Webアプリフレームワーク入門/REST API入門 後編
2年目もフルオンライン開催が決定
インターネットから橋口さんが参戦!
ペパボ5名の講師チームに助っ人としてアサインされた橋口さん。グループ横断チームへのジョインについて正直な思いをお聞きしました。
橋口
グループ会社連携でペパボチームに参加させていただきました。すでにチームとして完成されている中に入ることになったので、最初はアウェーかなと思っていたんです。でもチームが本当に和気あいあいとしていて、そんな雰囲気の中で過ごすうちに『自分もペパボの人間なのでは……?』と思うことが増えていましたね。
今このタイミングで改めて橋口くんの思いを聞けてうれしい!!!笑
手島
橋口
チームで研修をつくる経験ははじめてでしたが、いかに完成したチームに溶け込むか、自分が求められている役割を全うできるかを意識して参加していました。実は去年もGTBの講師として参加していたのですが、1人講師だったので、ゴールや目的の精査・ワークショップの設計・資料の落とし込みをすべて1人で行いました。とにかく1人は大変で。笑
研修をチームでつくれることの心強さは誰よりも実感していましたね。
1年目の課題を踏まえた研修のアップデート
全員が同じ内容/課題を遂行すること
手島
今年は昨年の反省も踏まえて、あらゆる想定の上で以下の通りチーム内での役割を決めました。結果、今年はチームとして目標としていた『1つのチーム』で全カリキュラムを終えることができました。とても自走力の高いチームであることが我々の強みだと自負していますが、それぞれの得意分野を生かし、足りないところを補い合いながら調整してきた結果だと思っています。
2年目から参加している僕から見ていて、結論昨年の課題はクリアになっていたのではと思います。メイン講師が率先して参加者が発言しやすい雰囲気づくりをしており、サブ講師がチャットで進行をフォローしていたりと講師1人1人が役割を全うできていたと感じます。
橋口
リモートでのサポート体制
2年目のオンライン研修をつくってきたチームとして培ってきたノウハウ・リモート環境におけるサポート体制のポイントをお聞きしました。
- ライブ感のあるチャットの活用
- 参加者が主体的に講師として活躍できる進行
牧野
講義の本質ではなく、関連することについてチャットで質問が来ることもあります。そういったものについては、全体進行は止めず、サブ講師がチャットでフォローしました。というのも、YouTubeやニコ生などではこうした関連内容が、本編と並行してチャット上で飛び交うというのはスタンダードなんですよね。それって、知識の定着としてもより深めることができると思うんです。ある程度参加者が、いろいろ忙しいくらいの感覚が楽しく見れたりするのかなと思っています(実は昔ニコ生の放送主をやっていたこともあるので)。
たしかに!あと、講師6名対新卒パートナーの講義構成にしないというのもとても有意義なオンライン研修をつくるポイントだと思います!躓いた箇所を確認するため全体に画面共有をすることがありますよね。そういった場面で、もちろん講師は確認するのですが、早く進行している新卒パートナーたちが率先して解説してくれたり、意見を交わしたりする時間が生まれます。
去年講義内容を深めることができた要素の1つだと思いましたので、今年は意図的に仕掛けをつくろうということは考えていました。
高橋
今年の研修詳細については以下を参照ください。
GTB2021 Webアプリフレームワーク入門/REST API入門アップデート編
チームで研修をつくるむずかしさと楽しさ
同じペパボ社内でも事業部が違うので通常絡みがないんです。事業部、そしてグループ会社を越えたメンバーと同じ目標を持ち、目線を合わせて0→1を生みだしていくことはとても楽しいと感じますね。
遠藤
望月
私は立場的にも助けてもらう立場だったので、研修をつくる過程を通して、チームメンバーから技術的に学ぶことが多くプラスしかなかったですね。楽しい、ためになるという感覚でした。個人的には新卒メンバーと近い立場から意見が言い合えるという、知らないが故のみたいなところが期待されていたところだと思っていたのでそこを意識して取り組みました。
1人でコンテンツをつくると、自分の考え方や知識で形づくられてしまいますよね。でもチームだと常にレビュアーがいるという点で、うまく機能すれば有益な経験と優れたコンテンツを生み出すことができると思います。私たちはこの先も意見を出し合い、最適解を見出し続けることができるチームでありたいと思っています。
高橋
望月
ペパボの文化でわたしたちが大切にしている3つのことの中の1つに、『もっとおもしろくする』という指標があるので、迷ったらできるだけ楽しめるほうを選択します。そしてとにかく納得のいくまでしゃべり続けますね。笑 そういった姿勢がチームにプラスに影響していると思いますし、楽しいところです。
チームの輪に入ってみなさんが徹底的に熱い議論を交わしているのを初めて目の当たりにしたときは、ちょっとびっくりしました!
橋口
牧野
自分ひとりだと想定通り以上のものは生み出せないですが、チームでつくることで多方面に考え方や軸が展開されます。それを整理しまとめることが難しくもあり、おもしろいことであるなと思います。
自分の利害や好みを超えたところで、『最高の研修をつくる』という共通目的を持ち議論できることが楽しいですよね。
GTBに期待すること
橋口
新卒の方目線での話ですが、研修が終わり実業務に入るとわからないこと、つまづくこともあると思います。そんなときにGTBが立ち返れる原点であればと願います。そのために、講師はよりよい講義を提供する必要があると背筋が伸びる思いです。
GTBはとても有意義な取り組みであると思っています。いろいろな方と仕事をしていく上で大切なHRTを学べる場です。
『価値観から入り、手を動かし、ものをつくる』この経験自体が配属後も活きるものであると思います。グループ会社横断で選りすぐって講師がアサインされているので、講義の質も非常に高く、チーム開発において自分がどう立ち振る舞うのかに気付くきっかけにもなります。GTBでは、その重要性や経験をお伝えしていけたらいいなと思います。
望月
手島
『講師として教える』ではなく、気づきのきっかけを提供する立場でありたいと思いますね。僕らの研修を通して1つでも多くの学び、気づき、GMOインターネットグループの文化に肌で触れ、受講者にはインデックスとして持っておいていただきたいです。配属後も価値ある経験となれば幸いです。
さいごに
GMOインターネットグループ横断でつくる新卒研修『GTB』では、様々なコンテンツを扱っています。2年連続で、オンラインという限られた環境においての研修となりましたが、いかに伝えるべきか、楽しく学べるか思考を止めず改善を重ねた講義が今後の新卒パートナーのキャリア・業務における糧となることを願います。
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
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