弊社は、RPA No.1導入企業を目指しており、先日開催された「GMO Developers Day 2022」という比較的大きなイベントでも Power Apps や Power Automate 、 Microsoft Lists といったツールを駆使して、開発を行いました。
今までのノーコードローコード開発の中で最も大きな案件を終えて、見えてきた課題や学びを紹介いたします。
目次
ノーコードローコードを本格導入した結果
ノーコードローコードは、開発時間をできる限り抑えたい人向けのツールとなります。
複雑な機能、速さを求められる機能、負荷がかかる機能などのシチュエーションでは、使用を控えたほうが良いと思います。
今回、ノーコードローコードでほとんど実現できましたが、負荷がかかる部分などは対策が必要だと感じました。
実際に、ノーコードローコードで開発したシステムの構成図は以下となります。
この中で、「スタンプラリー機能」が今回負荷が高まっている部分となります。
では具体的に、このイベントではどのようにノーコードローコードを使ったのか、どのような課題が見えてきたのかについて詳しく見ていきましょう。
使用技術と設計
このイベントは大きく分けて4つ、「登録機能」、「リマインド機能」、「受付機能」、「スタンプラリー機能」に分けられます。
またノーコードに適しているもの、ローコードに適しているもので分けられます。
登録機能
- お客様が登録画面のフォームを入力して送信し、入力された情報をメール経由で Power Automate が取得
- Power Automate で取得したメール情報を抽出し、今回お客様情報を保存するようのデータベースとして使用している Microsoft Lists に情報を保存
リマインド機能
- Microsoft Lists に存在するお客様情報を取得し、リマインドメールを送信
受付機能
- 入場された方のQRコードを Power Apps で読み取って、Microsoft Lists に存在するかどうかを確認
- 配信ページからアクセスされた方のメールアドレスが、Microsoft Lists に存在するかどうかを確認
スタンプラリー機能
- お客様が入力されたキーワードを Microsoft Lists 保存
ノーコードに適しているものは、「リマインド機能」、「受付機能」となります。
ローコードに適しているものは、「登録機能」、「スタンプラリー機能」となります。
ノーコードで使用した技術は主に以下のとおりです。
- Power Automate
- Microsoft Lists
- Power Apps
- Power BI
Microsoft Lists は、UIとしての機能を重視して、通常のデータベース設計のような正規化などは行わず、設計しています。これは、Microsoft Lists は開発者だけが見るものではなく、運営の方も頻繁に確認するためです。
ローコードで使用した技術は主に以下のとおりです。
- Office Scripts
- 外部のAPI
例えば、登録機能において、Office Scripts はメール本文を抽出するために使用して、外部のAPIなどでは、QRコードを発行したり複雑な処理を行ったりすることに使用しています。
課題として見えてきたもの
ノーコードローコードは、一定の負荷には対応でき、短時間の大きな負荷には弱いと思います。
例えば、スタンプラリー機能は短期間に非常に多いアクセスを頂きました。
これは、「GMO Developers Day 2022」がイベント会場だけではなく、オンラインからアクセスする方が想定以上だったことと、登壇者のセッションが終了するタイミングで、スタンプラリー用のキーワードが公開され、それにより非常に多くの方が短期間にアクセスを行ったことが要因となります。
対策
対策は、依頼者の方と非機能要件についてコミュニケーションを取るということです。もし、負荷がかかる場合やどのくらいアクセスするかわからない場合は、別のアプローチで実装するべきだと思います。
ローコードの部分を FaaS や PaaS 、 CaaS などで実装したり、 Microsoft Lists で扱えないような大量のデータなどは、サーバレスな SQL や NoSQL のDBなどを使うなどです。
まとめ
ノーコードローコードは開発時間をできるかぎり抑えたい人向けのツールとなります。複雑な機能、速さを求められる機能、負荷がかかる機能などのシチュエーションでは、使用を控えたほうが良いと思います。
ノーコードローコードでは、短時間の負荷には弱いと思います。負荷がかかる部分はマネージドサービスなどを使用して対策しましょう。
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