私たちのふりかえり

こんにちは。儀部です。
弊社はグループ会社であるGMO-Z.com RUNSYSTEM(ベトナム)と協業でスクラム開発を取り入れており、その中で私はスクラムマスターを担当しております。
本記事では私たちスクラムチームのふりかえりを紹介いたします。

ふりかえり(スプリントレトロスペクティブ)とは

スクラム開発のイベントの1つで、スプリントの最後にスクラムチームが行うふりかえり会です。スプリント中に起こったことを振り返ることで、改善点を見つけるためのフィードバックの場として機能します。

ふりかえりの目的

  • チームメンバーからフィードバックを得て、スプリント中にうまくいったことや、問題が発生した原因を特定すること。
  • 問題を解決するために、改善策を話し合うこと。

実施方法

私たちのスクラムチームは渋谷、北九州、ベトナムの3拠点にメンバーがいるため、Zoomを利用し、オンラインホワイトボードツール(MiroやMicrosoft Whiteboardなど)を使用しています。KPTなどの手法に沿って、メンバーそれぞれが意見を付箋に記載します。

ふりかえりで試した手法

私たちのスクラムチームで試した手法として下記の5つを紹介いたします。

KPT

意見を出す手法として、Keep(続けること)、Problem(問題・課題)、Try(試したいこと)の3つの質問に回答する手法です。

KPT
  • シンプルかつポピュラーなので取り組みやすいです。
  • 継続的に実施していると、Problem(問題・課題)の意見がだんだんと出なくなることがあります。
  • Keep→Try(強化)よりもProblem→Try(改善)に向かうことがあります。

Continue、Stop、Invent、Act

意見を出す手法として、Continue(続けたいこと)、Stop(やめたいこと)、Invent(提案)、Act(行動)の4つの質問に回答する手法です。

Continue、Stop、Invent、Act
  • KPTと類似しているため、KPTから始めて手法を変更する際に取り入れやすいです。
  • Invent(提案)から改善につながる意見が出やすいです。
  • Stop(やめたいこと)の意見が出にくいことがあります。

Fun Done Learn

意見を出す手法として、楽しかったこと(Fun)、完了したこと(Done)、学んだことや気づいたこと(Learn)の3つの質問に回答する手法です。

Fun Done Learn
  • 楽しく振り返りができます。
  • ポジティブな内容のため、全体的に意見が出やすいです。
  • 次のアクションにつなげるのが難しいという課題があります。

Good & New

意見を出す手法として、良かったこと(Good)、新しい発見(New)の2つの質問に回答する手法です。

Good & New
  • 短時間で実施できます。
  • ポジティブな内容であるためアイスブレイクに適しています。
  • 単独では継続的に実施するには物足りない場合があります。

YWT

意見を出す手法として、やったこと(Y)、わかったこと(W)、次にやること(T)の3つの質問に回答する手法です。

YWT
  • 実際の出来事を起点に考えるため、意見が出しやすいです。
  • 「わかったこと」の共有を通じて、チーム内にノウハウが蓄積しやすいです。

ふりかえりで得た気付き

質問が抽象的で意見が出しづらい

例えば、今回やったことの中で、「新しく取り組んだこと」や「工夫したこと」といった特定の項目に絞ってから意見を出すようにしました。

同じ手法ばかりでマンネリ化することがあった

慣れてきたタイミングで、別の手法に切り替えるようにしました。

静寂に包まれていると意見が出づらい

参加者に付箋を記載する間、BGMを流し、明るい雰囲気をつくるようにしました。

まとめ

以上、私たちのスクラムチームのふりかえりについて紹介させて頂きました。

ふりかえりの手法について、最初に取り組むなら、ポピュラーな手法で経験者も多いためKPTがオススメだと思いました。また、角度を変えたい場合は感情という観点でふりかえれるためFun Don Learnが新鮮で良かったです。
どの手法も一長一短ありますので、メリット・デメリットを踏まえ、現状のチームに最適なものは何かを考えて都度採用していくのが良いと思います。

アクションアイテムの評価など、ふりかえり自体に課題は残っていますが、より効果的に実施していくために、チームで改善を進めていく予定です。

ブログの著者欄

儀部 佑介

GMOインターネットグループ株式会社

2021年1月GMOインターネットグループ株式会社に入社。 検証業務やリリース業務など担当後、現在は主にスクラムマスターとしてスクラム開発の推進に従事。

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