GMOインターネット株式会社 システム本部 樋口 勝一が担当するGMO最新ネット業界レポート-ソリューション編。
前回から引き続き、セッションベースのデスクトップ展開方法とRemoteAppの公開方法について具体的にご説明したいと思います。
目次
「RDライセンスサーバー」の追加
リモートデスクトップサービスのライセンス管理を行う「RDライセンスサーバー」を追加します。
サーバーマネージャーのリモートデスクトップの概要から「RDライセンス」の追加アイコンをクリックしてウィザードを起動します。
今回も他の役割サービスと同様のサーバーに追加します。
ウィザードが完了すると「RDライセンス」の役割が追加されます。
「セッションコレクションの作成」
次に、リモートデスクトップサービスに接続するために必要なコレクションの設定を作成します。「セッションコレクションの作成」をクリックしてウィザードを起動します。
セッションコレクションにはActive Directoryのドメインユーザーが必要となります。
コレクション名を指定します。
こちらも同様のサーバーに追加します。
コレクションに接続するためのユーザーグループを指定
今回はDomain Usersに割り当てます。
「ユーザー プロファイル ディスクの指定」
これを指定すると、リモートデスクトップサービスに接続するユーザープロファイルと、ユーザーデータを1ヶ所にまとめて保存できるようになります。
保存場所と保存容量を指定します。実際にユーザーが接続した場合にはvhdxファイルとして保存されます。
ここまでの設定を行えば、リモートデスクトップサービスにログイン接続して利用できるようになります。
さて、これで接続までの設定は完了となりますが、リモートデスクトップサービスをせっかく構築しているので、続いてRemoteAppプログラムを公開してみましょう。
「RemoteApp プログラムの公開」
サーバーマネージャーから「RemoteApp プログラムの公開」を選択してウィザードを起動します。
RemoteAppで公開するプログラムを選択
あらかじめリストされているものから選択することもできますし、任意のプログラムを選択して追加することも可能です。
ブラウザで https://サーバー名/RDWeb/ にアクセスするとRemoteAppのログイン画面にアクセスできます。
リモートデスクトップと同様のアカウントでログインすると、公開されているRemoteAppプログラムが確認できます。
クリックして接続してみると、接続確認ダイアログが表示され、RemoteAppとしての電卓が起動します。
一見ローカルの電卓が起動しているように見えますが、タスクマネージャーで確認してみると起動しているのは「リモートデスクトップ接続」のみなので、これがRemoteAppの電卓だということが確認できます。
.rdpファイルで設定項目を追加
RemoteAppの起動が、ブラウザからアクセスしたRemoteAppページからしか起動できないように見えますが、既存のリモートデスクトップ接続の設定ファイル、*.rdpファイルをメモ帳などで直接ひらいて設定項目を追加することでも利用することが可能です。
.rdpファイルに以下の3行を追加します。
remoteapplicationmode:i:1
remoteapplicationname:s:電卓
remoteapplicationprogram:s:C:\Windows\system32\calc.exe
この設定で、RemoteAppで公開された電卓に接続可能となります。
以上、2回に渡ってリモートデスクトップサービスの展開方法とRemoteAppの公開方法をご紹介しました。
リモートデスクトップ自体のパフォーマンスもWindows Server 2012からは格段によくなっているので、さらに便利になったリモートデスクトップライフを体感してみてください。
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