初めまして。GMOインターネットグループ株式会社の清水です。
みなさんは電気通信主任技術者という国家資格をご存じでしょうか。
みなさんがインターネットを使っている裏側ではこの資格を持った人が必要不可欠なのですが、何をしているのかはおろか資格自体初耳という人も多いと思います。
この記事では電気通信主任技術者とは何か、そしてインターネットの裏側で電気通信主任技術者はどのようなことをしているのか解説したいと思います。
目次
電気通信主任技術者とは?
インターネットプロバイダサービスを提供している会社では、各家庭からインターネットに接続するための回線設備の維持・運用・管理を行っています。一定以上の規模の回線設備に対してアップグレードなどの理由で工事をするときや、運用管理をする場合にはこれらを監督する責任者が必要になります。その監督するうえで必要な資格が電気通信主任技術者になります。現実の世界でも道路工事や建設工事などには責任者が必ずいると思いますが、電気通信主任技術者はそれのインターネット版だと思っていただけたらイメージしやすいかと思います。
なぜ監督責任者に資格が必要なのかというと、インターネット回線設備を扱うためには専門知識を持った人が必要であり、ひとたび誤った扱いをすると非常に広範囲に影響が出てしまうからです。言うまでもないことですが皆さんが毎日のように利用しているインターネットは生活になくてはならないものであり、電気・ガス・水道といったインフラのように一度止まってしまうと社会に与える影響が非常に大きなものになっています。しかしながら上述した誤った扱いにより非常に多くの人が長時間インターネットを使用できない障害がたびたび発生しています。そのためインターネット回線設備を正しく扱える専門知識を持っていることの証明として電気通信主任技術者があり、それを監督責任者とすることで社会がいつでもどこでもインターネットを使うことができるようにしているのです。
資格を取得するには
電気通信主任技術者の資格を取得するためには、一般財団法人日本データ通信協会が運営する電気通信主任技術者試験に合格する必要があります。試験内容は選択問題のペーパーテストで、3科目すべてで60%以上の点数を取る必要があります(学歴・実務経験により科目免除あり)。
勉強方法としては電気通信主任技術者試験のホームページに過去問が提供されていますので、そちらを確認して試験傾向をつかんでおくのがいいかと思います。また過去問の解説や過去問に出題されている技術内容の解説をしている試験対策本やWebサイトがありますので、過去問を解いて出題内容がわからない場合はそちらを参照するといいと思います。筆者は過去問のほかに下記のような試験対策本をGMOインターネットグループの福利厚生の一つである「学ぼうぜ!」で購入して勉強しました。
資格取得のきっかけ
GMOインターネットグループではインターネットプロバイダサービスとしてGMOとくとくBBを10年以上にわたって運営しており、大変多くのお客様がご利用されています。ご利用されているお客様が大変多いため、ひとたび通信障害が発生するとそれが与える社会的影響が甚大なものになります。総務省ではそのようなサービスを提供している会社を法律に基づき、プロバイダサービスを提供するうえでの管理規定の策定と、その管理規定の遵守およびインターネット回線の維持運用管理の監督責任者として電気通信主任技術者の選任を義務付けています。弊社も総務省から指定をいただきましたので、管理規定の策定と電気通信主任技術者の選任を進めていました。
その中でGMOインターネットグループの商材を支えるデータセンターネットワークを担当していた私に資格取得の話が舞い込んできました。 話を聞くうちに自分のスキルアップにつながると考え、数か月間にわたり勉強した結果、無事試験に合格し資格を取得しました。
さいごに
電気通信主任技術者は知名度こそ低いものの、インターネットを安定して使えるようにするためには欠かせない資格です。普段インターネットを使っているときに「インターネットが使えているのは電気通信主任技術者が裏で頑張っている」ということを思い出していただければ幸いです。
※本記事の情報は記事執筆時点(2022年9月)の情報を基に記載しています。
最新の情報は電気通信主任技術者試験のホームページをご確認ください。
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